気象・災害

風の強さと吹き方の区分 風の影響 『猛烈な風』とは?

風の強さ

 

風の強さ|気象の表現 天気予報の気象表現と用語

テレビやラジオ・新聞の天気予報・気象解説でよく見聞きする『バケツを引っくり返したような雨』などの表現。

これらの表現は、気象が策定している「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」に準じています。

気象庁はこれらの予報用語のあり方について、

様々な形で提供される天気予報などが誰にでも正確に伝わるよう、気象庁では報道機関などのご意見を伺いながら、天気予報などに使う予報用語を定めています。(気象庁)

としており、言葉の表現の違いから、「これくらいなら大丈夫」という思い込みや勘違いなどで生命・財産に危険が及ぶことがないよう、災害の予防や減災のために取り組まれているものです。

 

風の強さと吹き方の気象表現区分

風の強さ (予報用語) やや強い風 強い風 非常に強い風 猛烈な風
平均風速 (m/s) 10以上 15未満 15以上 20未満 20以上 25未満 25以上 30未満 30以上 35未満 35以上 40未満 40以上
おおよそ の時速 ~50km ~70km ~90km ~110km ~125km ~140km 140km~
速さの目安 一般道路 の自動車 高速道路 の自動車 特急電車
人への影響 風に向かって歩きにくくなる。 傘がさせない。 風に向かって歩けなくなり、 転倒する人も出る。 高所での作業はきわめて危険。 何かにつかまっていないと 立っていられない。 飛来物によって負傷するおそ れがある。 屋外での行動は極めて危険。
屋外・樹木の様子 樹木全体が揺れ始める。 電線が揺れ始める。 電線が鳴り始める。 看板やトタン板が外れ始め る。 細い木の幹が折れたり、根 の張っていない木が倒れ始 める。 看板が落下・飛散する。 道路標識が傾く。 多くの樹木が倒れる。 電柱や街灯で倒れるものが ある。 ブロック壁で倒壊するもの がある。
走行中の車 道路の吹流しの角度が水平に なり、高速運転中では横風に 流される感覚を受ける。 高速運転中では、横風に流さ れる感覚が大きくなる。 通常の速度で運転するのが 困難になる。 走行中のトラックが横転する。
建造物 樋(とい)が揺れ始める。 屋根瓦・屋根葺材がはがれるものが ある。 雨戸やシャッターが揺れる。 屋根瓦・屋根葺材が飛散するものが ある。 固定されていないプレハブ小屋が移 動、転倒する。 ビニールハウスのフィルム(被覆材)が広範囲に破れる。 固定の不十分な金属屋根の葺材が めくれる。 養生の不十分な仮設足場が崩落する。 外装材が広範囲にわたって飛散し、 下地材が露出するものがある。 住家で倒壊するものがある。 鉄骨構造物で変形するものがある。
おおよその 瞬間風速 (m/s)   20 30 40 50 60

(注1)強風によって災害が起こるおそれのあるときは強風注意報を、暴風によって重大な災害が発生するおそれのあるときは暴風警報を、さらに重大な災害が起こるおそれが著しく大きいとき は暴風特別警報を発表して警戒や注意を呼びかけます。なお、警報や注意報の基準は地域によって異なります。

(注2)平均風速は10分間の平均、瞬間風速は3秒間の平均です。風の吹き方は絶えず強弱の変動があり、瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多いですが、大気の状態が不安定な場合等 は3倍以上になることがあります。

(注3)この表を使用される際は、以下の点にご注意下さい。
1. 風速は地形や周りの建物などに影響されますので、その場所での風速は近くにある観測所の値と大きく異なることがあります。
2. 風速が同じであっても、対象となる建物、構造物の状態や風の吹き方によって被害が異なる場合があります。この表では、ある風速が観測された際に、通常発生する現象や被害を記述して いますので、これより大きな被害が発生したり、逆に小さな被害にとどまる場合もあります。
3. 人や物への影響は日本風工学会の「瞬間風速と人や街の様子との関係」 を参考に作成しています。今後、表現など実状と合わなくなった場合には内容を変更することがあります。

(気象庁提供:平成12年8月作成、平成14年1月一部改正、平成19年4月一部改正、平成25年3月一部改正、平成29年9月一部改正)

 

風の影響・図解

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