連邦検察が水原一平容疑者を訴追
米国連邦検察は現地4月11日、水原一平容疑者を詐欺容疑で訴追した。連邦検察は会見の席上「この件に関して、大谷氏は被害者であると強調したい」とコメントした。水原一平容疑者の訴状全文
水原容疑者は2021年12月から2024年4月にかけて大谷選手の口座から賭博の元締め側に不正送金していたとした。罪状は銀行詐欺容疑。金額はあわせて1600万ドル、日本円でおよそ24億5000万円。水原容疑者は複数回にわたり、大谷選手を装って銀行に電話をしていたとしている。
米司法省によると、水原一平容疑者は近く、ロサンゼルスの連邦地裁に出廷する見通し。
ESPN供述調書を元に経緯を詳報
Feds say Shohei Ohtani’s ex-interpreter Ippei Mizuhara stole $16M ESPN
MLB声明
「捜査によると、大谷選手は詐欺の被害者とみなされ、違法なブックメーカーでの賭けを許可した証拠はない。水原氏の野球賭博も確認されていない。開示された情報とわれわれが収集した情報を踏まえ、さらなる調査が必要かどうかは刑事手続きの決着を待つ。」
「大谷の主張は正確だった」水原一平氏を詐欺の罪で訴追
米メディアTMZは、連邦当局は「大谷はギャンブルでの借金について全く知らされておらず、水原氏は大谷の知らないうちに口座の1つから横領した」「大谷はいかなる不正行為にも関与しておらず、賭博に関わりは一切なかったと結論付けた」と報じた。
ESPNは、捜査を直接知る関係者は水曜遅くにESPNに対し、「大谷の主張は正確だった」と語ったと報じた。
ニューヨーク・タイムズは現地水曜日（4月10日）、水原一平容疑者（39）が有罪を認める方向で交渉中であり、捜査が結論に向かって急いでいることを最初に報じた。この捜査は、カリフォルニア州のボウヤー氏が運営する違法ブックメーカーに、大谷翔平選手の銀行口座から少なくとも450万ドルが送金されたというニュースが報じられた3週間前に始まっていた。また同紙は、水原氏が大谷に気づかれないように銀行口座の設定を変更した証拠が見つかったとし、水原氏は大谷が取引に関するアラートや確認を受け取らないように、大谷選手の銀行口座の設定を変更したとしている。さらに、検察当局が水原氏が当初報告された450万ドルよりも多くの金を大谷選手から盗んだ可能性がある証拠を発見したと報じている。
大谷選手の弁護士は当初、この窃盗容疑について連邦当局に通報し、大谷は連邦捜査とMLBが実施している捜査に協力することを公に約束した。捜査について説明を受けた関係者よると、連邦当局はここ数週間、水原氏との関係を詳しく知るために大谷選手を事情聴取したという。
水谷氏は司法取引に応じて、罪状の減免を図る方針とみられる。連邦検察官や裁判官は、迅速に罪を認めることで政府の仕事を容易にする被告をより好意的に見ることが多いため、水原被告は速やかに有罪を認めれば、より寛大な判決を受ける可能性が高まるだろうとしている。韓国での開幕戦後の水原氏の動向について、水原氏がどこに行ったのかなどほとんど知られていない。関係者によると、水原氏は韓国からカリフォルニアに戻った際、飛行機から降りたところで捜査当局者に呼び止められたという。水原容疑者が当局とのやりとりの中で何を話したかは不明だが、逮捕されなかった。水原氏は、ホワイトカラーの刑事弁護を専門とするロサンゼルスの元連邦検事で、カリフォルニア州の弁護士マイケル・G・フリードマンを雇った。フリードマン氏はコメントをしていないと報じた。また、ESPNも同氏に取材を求めたが、水原氏の代理人であることは認めたものの、コメントは控えた、と報道している。
ニューヨーク・タイムズによると、今回の一連の捜査は、内国歳入庁（IRS）刑事部門のロサンゼルス事務所と国土安全保障省（DHS）、カリフォルニア州中央地区連邦検事局が共同で主導しているとしている。
