台風

2023年の台風は17個。9月以降の発生数は統計開始以降最小の5個に留まる

2023年の台風は17個

気象庁は「2023年の台風」のまとめを発表しました。

2023年の台風は17個で平年の25.1個を大きく下回る

  • 台風の発生数は平年より少ない17個(平年値25.1個)でした。9月以降の発生数は5個(平年値11.6個)となり、
    統計開始以降最も少なくなりました。
  • 日本への接近数は平年より少ない9個(平年値11.7個)で、1個が上陸しました。台風第6号は、沖縄地方や奄美地方に
    長期間影響を及ぼしました。台風第7号は、和歌山県に上陸し鳥取県で大雨特別警報を発表しました。台風第13号は、
    東日本に接近し台風の中心から離れた関東地方や東北太平洋側で大雨となりました。
  • 1日先から3日先までの台風進路予報精度は、これまでで最も高くなりました。

 

2023年(令和5年)の台風の特徴

(1)発生状況
 台風の発生数は平年より少ない17個(平年値25.1個)となり、1951年(昭和26年)の統計開始以降3番目の少なさとなりました。 特に、9月の発生数が2個(平年値5.0個)、10月の発生数が2個(平年値3.4個)となるなど、9月以降の発生数5個(平年値11.6個)は1951年(昭和26年)の統計開始以降最も少なくなりました。

(2)日本に接近・上陸した台風とその影響
 日本への台風の接近数は平年より少ない9個(平年値11.7個)でした。日本への台風の上陸は台風第7号の1個(平年値3.0個)でした。
 台風第2号は、沖縄地方及び九州南部・奄美地方に接近し、本州の南海上を東に進みました。本州付近に停滞した梅雨前線に向かって台風周辺の非常に暖かく湿った空気が流れ込んだため、西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨となりました。
 台風第6号は、沖縄地方、九州南部・奄美地方及び九州北部地方に接近しました。台風は複雑な進路となり、長い期間影響を受けた沖縄地方や奄美地方、台風接近前から雨が降り続いた九州南部や四国地方を中心に大雨となりました。
 台風第7号は、和歌山県に上陸しました。台風の通過や台風周辺の暖かく湿った空気の影響で、近畿地方や中国地方を中心に記録的な大雨となり、鳥取県では大雨特別警報を発表しました。
 台風第13号は、沖縄地方、四国地方、近畿地方及び東日本に接近しました。南から暖かく湿った空気が台風の東側に流入し台風の中心から離れた場所で雨雲が発達したため、関東地方や東北太平洋側で大雨となりました。

(3)台風の発生・発達の関連する大気の状況
 台風の発生が少なかった原因について明確な理由はわかっていませんが、秋に南シナ海からフィリピン付近まで広がる気圧の谷であるモンスーントラフが平年より弱くなり、この付近の対流活動が不活発となったことが要因の一つと考えられます。

 

台風予報の精度

 台風進路予報の年平均誤差(平均誤差)は、1日先で61㎞、3日先で164㎞、5日先で356kmとなり、1日先から3日先までの予報精度は、これまでで最も高い結果となりました。台風進路予報の精度はその年の台風の特徴に起因する年々の変動がありますが、長期的にみれば向上しています。
 台風強度予報(最大風速)の年平均誤差(二乗平均平方根誤差 )は、1日先で5.1m/s、3日先で7.9m/s、5日先で10.5m/sとなりました。台風強度予報の精度はその年の台風の特徴に起因する年々の変動があります。 気象庁では、今後も引き続き、進路・強度予報精度の向上に取り組んでまいります。

※ 本資料は、2023年(令和5年)12月22日までの状況を速報としてまとめたものです(台風第1号~第13号は確定値、第14号~第17号は速報値に基づく)。全ての台風の確定値に基づく情報は、2024年(令和6年)2月頃に気象庁HPにおいて公開します。

⏩令和5年(2023年)の台風のまとめ(速報)🔗

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