Life in Japan

日本の夏は想像以上に暑い 気温が高く蒸し暑い日本はタイ・マレーシア・ブラジルなどに似た夏に

日本の夏は想像以上に暑い Japan is way hotter than I thought.

最終更新日 2025年7月18日 00:12 The Unavailable Japan

最近の日本は、とてもとても暑いです。「Very, very hot」「So hot」で毎日が「Dog Days」のような感じです。

私は日本列島の北にある大きな島、北海道で生まれ育ちました。住んでいたのは盆地で、夏の最高気温は30℃以上、冬の最低気温は氷点下30℃前後という寒暖差が大きな土地でした。2013年の8月に観測史上最高の36.5℃を記録するほど暑い所ですが、内陸性気候のため湿度は低く、日中の気温が高くても夜になると涼しく、15~6℃まで下がったりします。8月初旬の花火大会に長袖のジャージ上下でも肌寒いなどということもあるほどでした。

そんな田舎育ちの私が、進学を機に3月に東京へと上京し、暑さと湿気にヤラれました。6月のはじめには25℃台、下旬には30℃台で、その上、梅雨入りで湿度は90%超。まるで雨季やモンスーン。7月には35℃を超える猛暑日がやって来ました。

30年ほど前でも暑かった関東地方ですが、ここ数年はさらに気温の上昇傾向は高くなっています。これは、日本全国でも同じような傾向にあり、世界の潮流と同じです。日本のあちこちで熱中症警戒アラートが出され、35℃を上回る猛暑日が続きます。

実際に気象庁は、2023年には「過去125年で最も暑い夏」、2024年は「昨年に並び観測史上最も暑い夏」と発表し、夏の平均気温が2年連続で統計開始以来の高温水準となりました。

10年ほど前から、海外で日本への旅行がブームとなり、多くの方々が来日しています。観光庁や政府観光局の発表では、2025年6月までに日本を訪れた外国人旅行者は累計約2152万人で、過去最速のペースで2000万人を突破しています。直近の6月に日本を訪れた外国人旅行者は約337万7800人で、2024年の6月と比べて7.6%増え、6月としては過去最多を更新するほどです。

日本人が海外旅行をする時にそうであるように、外国の人々もガイドブックや旅行サイトなどを参考に、日本での服装や持ち物を準備するわけですが、日本国内の最近のニュース報道では、『日本は想像以上に暑かった』『日本の暑さをなめていた』とインタービューで回答する外国人が多く報じられています。

私たちがそうであるように、外国の人々もまた、旅行先の国の”最新の状態”について、アップデートが進んでいないのかもしれません。もちろん「X」や「Instagram」などのSNSから”今の日本”の情報を得ることはできますが、どうしても、行きたい場所、見たいこと、食べたいものに検索や興味が向きがちです。日本に来てから『これはまいった』『ギブアップ』となって、暑さでダウンしないように準備をすることをおすすめします。

 

日本の気候と類似している国々

以下の国々は、近年の高温多湿な日本の夏と近い気候・気象が見られるとされる国々です。
日本と同様に夏季に高温多湿の気候が顕著であり、湿気や気温が体感温度に大きく影響します。また、梅雨やモンスーンの季節には、日本と同じように湿度が特に高く、蒸し暑さが強くなります。

タイ

  • 地域:全域(特にバンコク)

  • 気候:熱帯雨林気候

  • 特徴:年間を通じて高温多湿。特に雨季は蒸し暑く、湿度は90%近くになることもあります。最高気温は30℃以上で、湿度が高いため、体感温度は日本の夏と似たような状況です。

インド

  • 地域:全域(特にインド北部、ムンバイ、チェンナイなど)

  • 気候:熱帯モンスーン気候

  • 特徴:夏季(特に5月~6月)は非常に高温で、気温は40℃近くに達することがあります。湿度も非常に高く、蒸し暑さが強いです。特にモンスーンの時期には、湿度がさらに増します。

ベトナム

  • 地域:全域(特にホーチミン市、ハノイ)

  • 気候:熱帯モンスーン気候

  • 特徴:一年を通して高温多湿で、夏季は特に蒸し暑く、気温は30~35℃、湿度は80~90%に達することが多いです。日本と同様に梅雨時期の湿気が強くなります。

フィリピン

  • 地域:全域(特にマニラ)

  • 気候:熱帯雨林気候

  • 特徴:年間を通じて高温多湿で、気温は常に30℃以上。雨季(6月~11月)は特に湿度が高く、体感温度が非常に高いです。湿度は80%以上の時が多いです。

インドネシア

  • 地域:全域(特にクアラルンプール)

  • 気候:熱帯雨林気候

  • 特徴:年中高温多湿で、気温は25℃~32℃の範囲で、湿度は80%を超えることが常です。湿気の高さは日本の夏と似ており、蒸し暑い日が続きます。

ブラジル(特にサンパウロ、リオデジャネイロ)

  • 地域:東部・南部

  • 気候:熱帯・亜熱帯気候

  • 特徴:夏季は高温多湿で、気温は35℃以上に達することが多いです。湿度も70~80%に達し、日本の夏に似た気候です。

カンボジア

  • 地域:全域(特にプノンペン)

  • 気候:熱帯モンスーン気候

  • 特徴:気温は年間通じて30℃以上で、湿度は非常に高いです。雨季の湿度は90%に達することもあり、蒸し暑さが強いです。

シンガポール

  • 地域:全域

  • 気候:熱帯雨林気候

  • 特徴:年間を通じて高温多湿で、気温は30℃前後、湿度は80~90%に達することが多いです。日本の夏に近い気候条件です。

メキシコ(特にメキシコシティ、カンクン)

  • 地域:南部・熱帯地域

  • 気候:熱帯モンスーン気候

  • 特徴:夏季は高温多湿で、気温は30℃~35℃、湿度は70%~80%に達します。特にカンクンやビーチエリアでは湿気が非常に強くなります。

 

日本の各地における暑い時期の平均気温、最高気温、湿度

代表的な地域を以下にまとめました。

1. 東京(関東地方)

  • 平均気温(7月~8月):約30~35℃

  • 最高気温:35℃~40℃(特に猛暑日には40℃を超えることも)

  • 湿度:高湿度(約70~80%)

2. 大阪(近畿地方)

  • 平均気温(7月~8月):約30~35℃

  • 最高気温:35℃~39℃

  • 湿度:非常に高い(約70~80%)

3. 福岡(九州地方)

  • 平均気温(7月~8月):約30~34℃

  • 最高気温:35℃前後

  • 湿度:高湿度(約70~80%)

4. 札幌(北海道)

  • 平均気温(7月~8月):約22~26℃

  • 最高気温:30℃前後(極端な猛暑日には35℃を超えることも)

  • 湿度:比較的低湿度(約60~70%)

5. 沖縄(南西諸島)

  • 平均気温(7月~8月):約28~32℃

  • 最高気温:32℃~35℃

  • 湿度:非常に高い(約80~90%)

6. 名古屋(中部地方)

  • 平均気温(7月~8月):約30~35℃

  • 最高気温:35℃~38℃

  • 湿度:高湿度(約70~80%)

7. 高松(四国地方)

  • 平均気温(7月~8月):約30~35℃

  • 最高気温:35℃前後

  • 湿度:高湿度(約70~80%)

8. 仙台(東北地方)

  • 平均気温(7月~8月):約25~30℃

  • 最高気温:30℃~35℃

  • 湿度:比較的低湿度(約60~70%)

9. 金沢(北陸地方)

  • 平均気温(7月~8月):約28~32℃

  • 最高気温:30℃~35℃

  • 湿度:高湿度(約70~80%)

10. 広島(中国地方)

  • 平均気温(7月~8月):約30~35℃

  • 最高気温:35℃~38℃

  • 湿度:高湿度(約70~80%)

 

日本の暑さの特徴

日本では、特に7月~8月の夏季に、高湿度が特徴です。湿度が高いため、気温が同じでも体感温度が高く感じられることが多いです。また、東京や大阪などの大都市圏では、都市熱島現象により気温が高くなる傾向があります。

 

日本の北の方は涼しいの?

日本列島の北方に位置する北海道や東北6県は、関東や西日本よりも比較的涼しい環境にあります。しかし、過去に記録した最高気温は高く、近年では平均気温も上昇しています。ただし、北海道は湿度が極端に高くなることが少ないため過ごしやすいとされています。

東北6県の過去最高気温

  • 青森県弘前市 39.3℃(2023年8月10日)
  • 岩手県釜石市 38.4℃(2015年7月14日)
  • 宮城県仙台市 37.3℃ (2018年8月1日)
  • 秋田県横手市 39.2℃(2023年8月31日)
  • 山形県鶴岡市 40.8℃(1933年7月25日)※日本国内初の40℃超
  • 福島県福島市 39.1℃(2023年8月5日)

北海道の過去最高気温

札幌市 37.8℃(1994年7月)
函館市 35.8℃(2013年8月)
旭川市 36.5℃(2013年8月)
帯広市 38.0℃(2013年8月)
釧路市 33.3℃(2013年8月)
室蘭市 34.6℃(2013年8月)

このように「気温」に限ると決して低くはありません。

 

日本の夏の特徴と外国人観光客の反応

▷高温多湿な気候
日本の夏は、気温が30℃を超える日が続き、湿度も高いため、体感温度はさらに上昇します。これにより、特に欧米からの観光客は、湿気の多さに驚くことが多いです。

▷屋内外の温度差
日本の建物は冷房が効いている一方で、外の暑さとの温度差が大きいため、体調を崩す原因となることがあります。

▷文化的な違い
日本では夏に冷たい飲み物を好む傾向がありますが、欧米では常温の飲み物が一般的であるため、飲み物の温度にも驚きの声が上がることがあります。

 

 

外国人観光客の体験と感想

ニュース報道やSNSなどでは、実際に日本を訪れた外国人観光客からは、以下のような感想が寄せられています。

「日本の夏は湿度が高く、息苦しさを感じる。」
「屋内は冷房が効いていて快適だが、外との温度差に驚いた。」
「日本人は夏でも長袖を着ていることが多く、なぜだろうと思った。」

暑いからと言って、ホテルの部屋の冷房を強く、室温を下げすぎると体調を崩しやすくなります。

 

東京の夏に適した冷房の設定温度は?

26℃~28℃が最適と推奨されています。

理由は、人間の体温調節が最も快適に働く範囲と言われており、この温度帯が最も過ごしやすいとされています。また、冷房で室温が低すぎると、外との温度差が大きくなり、体調を崩しやすくなります。26℃~28℃の温度設定は、屋外との温度差を少なくし、体調を保つためにも重要とされています。

  • 湿度が高い東京の夏では、冷房だけでなく、除湿機能を活用するのも効果的です。湿度が高すぎると体感温度が上がるため、適度に除湿をすることで快適さが向上します。
  • エアコンの風向きや風量も調整し、部屋全体が均等に冷えるように工夫しましょう。風が直接当たらないように設定することで、冷えすぎを防げます。

温度を下げるよりも、湿度を下げることを心がけましょう。また、日本式にバスタブにお湯を張って入浴することも暑さ対策で体調を整えるために効果が期待できます。多くの日本人は、暑い夏でも、湯船のお湯に浸かります。

 

日本の歴代最高気温は41.1℃

日本の観測史上、最も高い気温の記録は、41.1度です。
これは、2018年7月23日に埼玉県熊谷市、2020年8月17日に静岡県浜松市でそれぞれ観測された気温で、2地点が「日本一」の記録を持っています。

日本国内歴代最高気温 埼玉県熊谷市で更新41.1℃

静岡県浜松市中区の観測点で41.1℃|国内観測史上最高に並ぶ

 

  • この記事を書いた人

スナギツネ

映画制作からテレビ業界移り主に報道畑。カメラ、音声、照明も経験し、バラエティ、音楽などにも携わる。その後某IPSでネットワーク管理者と勤務後フリーに。基本何でも屋。本業は演出。情報工学・宗教哲学・心理学。

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