気象庁 Japan Meteorological Agency

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天気予報 予報用語のあり方と予報の名称・気象表現(気象庁)

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予報用語のあり方

気象庁では、次のように定めています。

 

天気予報や注意報・警報など気象庁が発表する各種情報は、電話、ラジオによる音声を主体にしたもの、テレビ、FAX、インターネットによる画像・文字を主体にしたものと多様化しています。 

このように様々な形で提供される天気予報などが誰にでも正確に伝わるよう、気象庁では報道機関などのご意見を伺いながら、天気予報などに使う予報用語を定めています。 

気象庁が定めている予報用語については次の4つの観点から決めています。

 

1 「明確さ」

情報の受け手に正確に伝わるように意味の明確な用語を用いることにしています。 

ただし、予報用語の「明確さ」のなかには、技術的な限界を超えてまで時間や場所を特定するのではなく、予報の持つ「不確かさ」を一定のルールに基づいて表現するという意味も含めています(所により、一時、時々など)。

 

2 「平易さ」

天気予報などは広く一般の人を対象として発表していますので、専門的な用語は最小限とし、誰にでも理解できるような用語を選択するようにしています。

 

3 「聞き取りやすさ」

気象に関する情報は活字として伝達されるばかりではなく、ラジオ・テレビなど音声でも提供されます。文字では一目瞭然な用語でも、音声にすると意味を取り違えたり、わかりにくくなったりするものがあるため、音声で伝えることも意識した用語を用いるようにしています。

 

4 「時代への適応」

本来、用語は時代とともに変化し、時代の求めに応じて新しい用語が生まれます。時代に適応しなくなったものは予報用語としては不適当です。予報用語の選択にあたっては、固定的にとらえずに、社会一般の言語感覚と遊離しないようにしています。 

このような観点から定めた予報用語のうち、特に日々の天気予報、注意報・警報などによく使われているものを示します。

これらを参考にして、天気予報などをより有効に利用していただきますようお願いします。

 

 

記号の凡例(意味)

分類無印予報用語:気象庁が発表する各種の予報、注意報、警報、気象情報などに用いる用語
解説用語:気象庁が発表する報道発表資料、予報解説資料などに用いる用語
×使用を控える用語
区分用例用語の使い方の例。
備考使用する際の注意事項。用語の運用の取り決め。音声伝達の用語。その他のただし書き。
使用を控える用語(使用しない用語)に対して言い換える用語があることを示す。

 

 

予報の名称に関する用語

予報の名称に関する用語
分類用語区分説明
 予報区 予報および警報・注意報の対象とする区域。天気予報については全国、地方、府県の各予報区があり、海上予報については全般と地方の各海上予報区がある。
 一次細分区域 府県天気予報を定常的に細分して行う区域。気象特性、災害特性及び地理的特性により府県予報区を分割して設定する。
備考二次細分区域は特別警報・警報・注意報の発表に用いる区域。
参考資料:特別警報・警報・注意報や天気予報の発表区域(細分区域等一覧表)
 降水短時間予報 1時間降水量について分布図形式で行う予報。
30分毎に発表し、1km格子単位で6時間後(1時間~6時間先)まで予報する。
 降水ナウキャスト 降水強度について分布図形式で行う予報。
5分毎に発表し、1km格子単位で1時間後(5分~60分先)まで予報する。
 高解像度降水ナウキャスト 降水強度及び5分間降水量について分布図形式で行う予報。5分毎に発表し、250m格子単位で5分~30分先まで、1km格子単位で35分~60分先まで予報する。
備考参考資料:高解像度降水ナウキャストについて
 雷ナウキャスト 雷が発生する可能性及び雷の激しさについて分布図形式で行う予報。
10分毎に発表し、1km格子単位で1時間後(10分~60分先)まで予報する。
備考参考資料:雷について
 竜巻発生確度ナウキャスト 竜巻やダウンバーストなどの激しい突風が発生する可能性について分布図形式で行う予報。
10分毎に発表し、10km格子単位で1時間後(10分~60分先)まで予報する。
備考参考資料:竜巻などの激しい突風について
 竜巻注意情報 積乱雲に伴って発生する竜巻やダウンバーストなどの激しい突風に対して注意を呼びかける情報。
発表から約1時間を有効時間とし、必要に応じ随時発表する。
備考参考資料:竜巻注意情報の解説
 天気予報 予報発表時から明後日までの風、天気、気温、降水確率など予報。
 週間天気予報 発表日翌日から7日先までの天気、気温などの予報。7日間の概要を簡潔に伝える全般週間天気予報、地方週間天気予報と、日ごとの予想を伝える府県週間天気予報とがある。
備考略称は「週間予報」。
 府県週間天気予報 府県予報区を対象とした週間天気予報。
備考発表日翌日から7日先までの各府県予報区の日ごとの天気、降水確率、気温及び予報の信頼度をカテゴリー別に、または量的に伝えている。
 地方週間天気予報 地方予報区を対象とした週間天気予報。
備考発表日翌日から7日先までの各地方予報区の気圧系、天気、気温、降水量などの概要を簡潔に伝えている。
 全般週間天気予報 全国予報区を対象とした週間天気予報。
備考発表日翌日から7日先までの全国的な気圧系、天気、気温などの概要を簡潔に伝えている。
 季節予報 1か月、3か月および暖候期、寒候期の気温、降水量などの概括的な予報および異常天候早期警戒情報。
 1か月予報 次の土曜から向こう1か月の気温、降水量、日照時間、降雪量などの総括的な予報。
 3か月予報 翌月から向こう3か月の気温、降水量、降雪量などの総括的な予報。
 暖候期予報 3月から8月までの気温、降水量などの総括的な予報。
 寒候期予報 10月から翌年2月までの気温、降水量、降雪量などの総括的な予報。
 異常天候早期警戒情報 情報発表日の5日後から14日後までを対象として、7日間平均気温が「かなり高い」または「かなり低い」、あるいは7日間降雪量が「かなり多い」となる確率が30%以上になると予測した場合に発表する情報。
備考参考資料:異常天候早期警戒情報について
気候予報 季節予報を含み、更にそれより長い1年ないしそれ以上の予報。
備考季節予報のほかに、エルニーニョ現象等の今後の見通しを記述するエルニーニョ監視速報がある。
気候値予報 平年の状態あるいは気候値を予測値とする予報。
持続予報 現在の状態がそのまま将来も継続すると仮定する予報。
備考「気候値予報」「持続予報」は予報技術を必要としない予報であるため、発表された予報などを検証する際に比較の対象とされる。
短時間予報 予報を行う時点から数時間以内の予報。予報業務の許可などに関する審査基準では、予報を行う時点から3時間以内の予報。
備考現在は、解析雨量をもとにして作成した降水短時間予報を、天気予報の一部として発表している。
短期予報 「天気予報」と同じ意味としても用いる。予報業務の許可などに関する審査基準では、予報を行う時点から3時間先を超え、48時間先以内の予報。
中期予報 予報業務の許可などに関する審査基準では、予報を行う時点から48時間先を超え、7日間以内の予報。
長期予報 予報業務の許可などに関する審査基準では、予報を行う時点から8日間先以降も含む予報。
 府県天気予報 府県予報区を担当する気象官署が発表する天気予報。
府県天気概況 天気に影響する低気圧や前線などの現況と今後の推移および天気の現況と今後の推移を簡潔に示したもの。
 地域時系列予報 府県予報区の一次細分区域内の天気、気温、風を3時間単位で示した24時間予報(5時、11時発表は1時間後から24時間先まで、17時発表は1時間後からの30時間先まで)。 
天気は、一次細分区域内の卓越する天気を晴れ、くもり、雨、雪のいずれかで示す。 
気温は、別に定めた代表地点(特定地点)の3時間ごとの気温を1℃単位で示す。 
風は、一次細分区域内の代表的な3時間毎の風を、風速については2m/s以下、3~5m/s、6~9m/s、10m/s以上の4階級に分けて示し、風向については、8方位で表現する。風速が2m/s以下の場合、風向の予報は「風向無し」とする。
備考略称は「時系列予報」。
 地方天気分布予報 地方予報区内の天気、降水量、気温、最高・最低気温、降雪量を約20km格子単位で示す予報(5時、11時発表は1時間後から24時間後先まで、17時発表は1時間後からの30時間先まで)。 
天気は、格子内の3時間毎の代表的な天気を晴れ、曇り、雨、雪のいずれかで示す。 
降水量は、格子内平均の3時間平均降水量とし、降水なし、1~4mm、5~9mm、10mm以上の4階級で示す。 
気温は、格子内の3時間毎の平均的な気温を1℃単位で示す。最高気温は9-18時の、最低気温は0-9時の格子内の平均的な最高または最低気温を1℃単位で示す。 
降雪量は、格子内の6時間平均降雪量とし、降雪量なし、2cm以下、3~5cm、6cm以上の4階級で示す。
備考略称は「分布予報」。
量的予報 気象要素を定量的に表現する予報。最高・最低気温予報、時系列予報および分布予報などがある。
備考時系列予報および分布予報に限定して「量的予報」ということがある。
カテゴリー予報 いくつかの事象のうちどれが起こるかを示す予報。
 地方海上予報 地方海上予報区を対象とする船舶の運航に必要な海上の気象(風、天気、視程)、波浪などの予報。
 全般海上予報 全般海上予報区を対象とする海上予報で、全般海上警報の概況報に含めて行う。
 地方海上分布予報 地方海上予報区内の「風、視程障害(霧)、着氷、波、天気」の5要素について、緯度経度0.5度の格子単位で、1日4回(3時、9時、15時、21時)の観測に基づき、6時間先から24時間先までを6時間間隔で示す予報。風は「風向・風速」、視程障害は霧を原因とするものを示した「水平方向の見通し距離」、着氷は「着氷の程度」、波は「波の高さ」、天気は「晴れ・くもり・雨・雪」で示す。
 波浪予報 地方予報区、府県予報区を担当する気象官署(分担官署を含む)が、担当海域(海岸線からおおむね20海里以内)を対象に行う当日から3日以内における風浪、うねりなどの波の高さの予報。
備考a)各担当気象官署から天気予報に含めて発表し、「波浪予報」単独では発表しない。 
b)沿岸の海域およびその外の海域の波浪の予報は「地方海上予報」に含めて行う。 
c)波の高さの予報には有義波高の最大値(予報期間および担当海域内の最大)を用い、予報文では0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、5・・・・mの数値を用いる。 
d)うねりが顕著な場合はこれを明示するが、通常はうねりを含め単に波として予報する。 
e)天気概況、情報および警報などにおいては、 別表 を用いることもある。
天気予報のテロップ番号 「晴れ」「雨」などの基本的な天気予報に、100、300などの数値を対応させたもの。
 降水確率備考a)予報区内で一定の時間内に降水量にして1mm以上の雨または雪の降る確率(%)の平均値で、0、10、20、…、100%で表現する(この間は四捨五入する)。 
b)降水確率30%とは、30%という予報が100回発表されたとき、その内のおよそ30回は1mm以上の降水があるという意味であり、降水量を予報するものではない。
 降水確率予報 降水確率の予報。
備考対象時間は、短期予報は6時間、週間予報では24時間とする。
 降水確率0%備考降水確率が5%未満のこと。降水確率は1mm以上の降水を対象にしているので、1mm未満の降水予想である場合は「降水確率0%」でもよい。ただし、実用上の見地からは雨または雪の降りにくい状態に用いることが好ましい。
 雨量予報 「これから~時までの雨量」のように時間を限って発表する「量的予報」の一つ。
 週間天気予報の信頼度 3日先から7日先の降水の有無の予報について、「予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことをA、B、Cの3段階で表したもの。
 気温の予測範囲 府県週間天気予報の2日先から7日先の最高(最低)気温の予報について、予想される気温の範囲を表したもの。
 高温注意情報 最高気温予想を基に熱中症等への注意喚起を行う情報。
備考翌日又は当日の最高気温が概ね35度以上になることが予想される場合に発表する。

 

 

気象(予報)表現に関する用語

階級表現

階級表現
分類用語区分説明
高め(低め) 

多め(少なめ)

 高い(低い)、多い(少ない)と同じ意味。
備考発表文では高い(低い)、多い(少ない)を用いる。
 早い、並、遅い備考気象現象の発現の平年や昨年との比較に用いる。
 高い(低い)備考気温の階級表現に用いる。 高温(低温)と表現する場合がある。
 多い(少ない)備考a) 降水量・日照時間・降雪量などの階級表現に用いる。 多雨(少雨)、多照(寡照)、多雪(少雪)と表現する場合がある。 
b) 晴れ・雨などの天気日数の表現に用いる場合は、平年との違いを明確にする。単に「多い(少ない)」とする場合は、対象期間の1/2より多い(少ない)ことを示す。
 平年並備考気温・降水量・日照時間などの階級表現に用いる。
 平年差(比)の階級表現 
階級区分
用語累積相対度数(全体を1とする割合)生起確率(全体を1とする割合)備考
低い(少ない)0以上 1/3以下1/3季節予報や週間天気予報では、累積相対度数が0以上1/10以下を「かなり低い(少ない)」と表す
平年並1/3を超えて2/3以下1/3 
高い(多い)2/3を超えて1以下1/3季節予報や週間天気予報では、累積相対度数が9/10を超えて1以下を「かなり高い(多い)」と表す
備考気温、降水量、日照時間について、平年との違いの程度を表す場合に使用する。 
階級区分の基準は、次に示す累積相対度数および生起確率の範囲による。累積相対度数が0以上1/10以下または9/10を超えて1以下の状態をかなりの確度で予測できるときは、予報文の中でそれぞれ「かなり低い(少ない)」または「かなり高い(多い)」を用いることがある。
 季節予報における確率表現 季節予報における確率予報では「低い(少ない)」、「平年並」、「高い(多い)」の3つの階級について、それぞれの予想される確率を表現している。
備考気候値予報では、各階級の確率はそれぞれ1/3、1/3、1/3であり、これを「気候的出現率」という。

 

 

平年との比較の表現

平年との比較の表現
分類用語区分説明
 平年に比べ用例a) 晴れの日は平年に比べて多い。 
b) 平年に比べて(平年よりも)低気圧や前線の影響を受けやすい。
備考天気日数などの出現率が平年よりも大きい(小さい)場合や天候の特徴が平年と異なる場合などに用いる。
 平年と同様に用例a) 晴れの日は平年と同様に多い。 
b) 平年と同様に天気は数日の周期で変わる。
備考天気日数などの出現率や天候の特徴が平年と同じ場合などに用いる。
 地域平均気温平年差 地域ごとの気温平年差を平均して算出した値。
備考欠測地点などがあることを考慮し、地域平均気温は算出していない。
 地域平均降水量平年比 地点ごとの降水量平年比を平均して算出した値。
備考欠測地点などがあることを考慮し、地域平均降水量は算出していない。
 地域平均日照時間平年比 地点ごとの日照時間平年比を平均して算出した値。
備考欠測地点などがあることを考慮し、地域平均日照時間は算出していない。
平年偏差図 平年値からの差を表示した天気図。 
平年値を上回る領域を「正偏差域(場)」、下回る領域を「負偏差域(場)」という。

 

 

その他の表現

その他の表現
分類用語区分説明
 (~の)おそれ 大雨(雪)、霜などの現象が起こる可能性が高いこと。
備考災害が起こりそうな時に限定して用いる。
 比較的備考ある現象が現れやすいが、その程度が弱い場合に用いる。平年と比較する時はその旨明記する。
~しやすい備考季節予報の予報文では「~の日が多い」と言い換える。
目立つ備考言い回しが適当でないので発表文には用いない。

(気象庁提供)

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