地震 電力

苫東厚真発電所2号機の再稼働を延期 石炭を粉砕する機器に不具合

苫東厚真発電所

 

2号機の復旧時期を見直し

北海道電力は、北海道胆振東部地震で停止後、破損した配管等の交換作業を終え9月21日に試運転を開始していた苫東厚真火力発電所2号機について、定格出力での再稼働が10月中旬以降にずれ込むと発表した。

当初、9月24日の週前半にも再稼働を見込んでいた。

 

 

石炭を粉砕する機器2台に不具合

北海道電力によると、燃料の石炭を効率よく燃やすため粉砕する「微粉炭機」と呼ばれる機器で異常な温度上昇が発生。2号機には6台の微粉炭機が設置されているが、うち2台で異常温度上昇を検出した。

微粉炭機の内部に、粉砕した石炭が堆積しているのが原因とみられるとしている。

微粉炭機で細かく粉砕された石炭は空気と共にボイラーへと運ばれる。砕かれた石炭が正常に送り出されず、微粉炭機内に留まると火災を誘発する恐れがあり、2台の清掃と点検に3週間程度を要するとみている。

苫東厚真火力発電所2号機の定格出力は60万kWだが、この不具合により、当面は18万kWに上限出力を制限して運転を行う。

 

 

北海道電力発表内容

苫東厚真発電所2号機は、9月21日から段階的に発電出力を上げながら試 運転を行っておりましたが、微粉炭機※2台において、石炭を微粉状にするための温度制御に不具合を確認したことから、9月22日15時に微粉炭機を停止し、内部の点検清掃作業を実施しております。

現在のところ、点検清掃作業には3週間程度を要する見込みであり、微粉炭 機2台の停止に伴い、苫東厚真発電所2号機の上限出力は、当面の間18万 kWとなります。

微粉炭機の点検清掃終了後、再び段階的に発電出力を上げ、各機器の健全性 に問題がなく、ボイラー内の水や蒸気の性状を確認するなど、すべての工程が 順調に進めば、10月中旬にも定格運転可能な状態に復旧できる見込みです。

なお、今後の作業進捗により苫東厚真発電所2号機の復旧見込みが大きく変 更となる場合、または実際に復旧した際には、あらためてお知らせいたします。

皆さまにおかれましては、引き続き、「無理のない範囲での節電」にご理解・ ご協力をお願いいたします。

※微粉炭機:石炭をボイラーで燃焼するために微粉状に粉砕する装置。苫東厚真発電所2号機に おいては、6台設置している。

 

 

苫東厚真発電所2号機の概要図

苫東厚真発電所2号機の再稼働を延期 石炭を粉砕する機器に不具合

(北海道電力提供)

 

2号機のこれまでの状況

主な損傷状況・補修予定

ボイラー管11本の損傷
9月16日の週に損傷管の取替ならびに その後の健全性を確認する水圧試験を実施 予定

苫東厚真発電所2号機(所在地:勇払郡厚真町、定格出力:60万kW、使用燃料:石 炭)は、その後のボイラー内部の点検により、新たにボイラー管1本の損傷を確認したこ とから、損傷管12本の取替を行いました。

9月16日には水圧試験を実施し、ボイラー の健全性を確認したところです。

各機器の健全性に問題がなく、ボイラー内の水や蒸気の性状を確認するなど、すべての 工程が順調に進めば、来週前半にも復旧できる見込みです。

(北海道電力9月20日までの発表)

 

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