気象予報

今年の夏の天気「全国的に暑い」気象庁2024年夏・暖候期予報

今年の夏の天気「全国的に暑い予想」気象庁2024年夏・暖候期予報

気象庁(JMA)

気象庁は2月20日(火)、2024年夏(6月~8月)の天候予想(季節予報・暖候期予報)を発表しました。

春まで続くエルニーニョ現象の影響等により、インド洋熱帯域で海面水温が高く、積乱雲の発生が多いと予想され、日本の南で太平洋高気圧の西への張り出しが強く、日本付近には太平洋高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込みやすい。これにより、日本付近は、暖かい空気に覆われやすく、暖かく湿った空気が流れ込んで、西日本太平洋側と沖縄・奄美を中心に、梅雨前線の活動が活発となる時期がある見通し。また、4月後半から真夏日となる地域もあるとみられると予想されています。

気象庁は5月21日に最新の3か月予報を発表し、この3か月予報をこの夏の最新の予報として利用してくださいとしています。

最新の夏の天候予想(長期予報)は、気象庁が毎月発表する「3か月予報」をご覧ください。

2024年夏の天候の見通し

予報のポイント

  • 暖かい空気に覆われやすいため、気温は全国的に高いでしょう。
  • 太平洋高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込みやすいため、梅雨の時期(北・東・西日本では6月から7月、沖縄・奄美では5月から6月)の降水量は、西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並か多いでしょう。

今年の夏の天気

全国 暖候期予報(06月~08月)
2024年02月20日14時00分 気象庁 発表
夏 06月~08月 天候 6月から7月は、北・東日本と西日本日本海側では平年と同様に曇りや雨の日が多く、西日本太平洋側では平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。その後は、北日本では天気は数日の周期で変わり、東・西日本では平年と同様に晴れの日が多いでしょう。沖縄・奄美では、5月から6月は平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。その後は、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。
気温 平均気温は、北日本で高い確率50%、東・西日本で高い確率60%、沖縄・奄美で高い確率70%です。
梅雨の時期(*1) 降水量 降水量は、西日本太平洋側で平年並または多い確率ともに40%です。
降水量 降水量は、沖縄・奄美で平年並または多い確率ともに40%です。

(*1)梅雨の時期:6月から7月、沖縄・奄美では5月から6月

夏の平均気温・降水量(06月~08月)

平均気温
夏(06月~08月)
降水量
夏(06月~08月)
降水量
梅雨の時期※
北日本 日本海側
低20 並30 高50
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
東日本 日本海側
低10 並30 高60
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
西日本 日本海側
低10 並30 高60
高い見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
太平洋側
少30 並30 多40
ほぼ平年並の見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
沖縄・奄美
低10 並20 高70
高い見込み
少30 並40 多30%
ほぼ平年並の見込み
少20 並40 多40
平年並か多い見込み
数値は予想される出現確率(%)です 気温画像 降水量画像 降水量画像

※梅雨の時期・・・北・東・西日本では6~7月、沖縄・奄美では5~6月

季節予報は、予測の確からしさに応じて、気温や降水量などを「低い(少ない)、平年並、高い(多い)」となる確率で表しています。
「平年並」がどの程度の値になるのかについては、参考資料(https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/sankou/zenpan6.html)をご覧ください。
文章による解説については、確率の大きさに応じた言葉で表現しています。詳しくは本資料末尾の「参考(確率予報の解説)」をご覧ください。

予想される海洋と大気の特徴

  • 地球温暖化や春まで続くエルニーニョ現象の影響等により、全球で大気全体の温度がかなり高いでしょう。
  • 春まで続くエルニーニョ現象の影響等により、インド洋熱帯域で海面水温が高く、積乱雲の発生が多いでしょう。
  • この影響により、日本の南で太平洋高気圧の西への張り出しが強く、日本付近には太平洋高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込みやすいでしょう。
  • これらのことから、日本付近は、暖かい空気に覆われやすいでしょう。また、暖かく湿った空気が流れ込んで、西日本太平洋側と沖縄・奄美を中心に、梅雨前線の活動が活発となる時期があるでしょう。
地上気圧
数値予報結果をもとにまとめた予想される海洋と大気の特徴

近年の夏の特徴

期間 北日本 気温平年差℃ 東日本 気温平年差℃ 西日本 気温平年差℃ 沖縄・奄美 気温平年差℃ 夏の天候の特徴
2014 +0.8(高い) +0.1(平年並) -0.6(低い) +0.1(平年並) 平成26年8月豪雨、8月はほぼ全国的に多雨
2015 +0.2(平年並) -0.1(平年並) -0.8(低い) +0.4(高い) 西日本で低温・多雨・日照不足、沖縄・奄美は高温
2016 +0.4(平年並) +0.2(平年並) +0.5(高い) +0.8(かなり高い) 全国的に多照、西日本と沖縄・奄美で高温、北日本太平洋側は記録的な多雨
2017 0.0(平年並) +0.2(平年並) +0.4(高い) +0.5(高い) 西日本と沖縄・奄美は高温、平成29年7月九州北部豪雨、8月は北・東日本太平洋側で天候不順
2018 +0.2(平年並) +1.3(かなり高い) +0.9(かなり高い) -0.2(低い) 平成30年7月豪雨により西日本を中心に記録的な大雨、東・西日本で記録的な高温 国内最高気温記録更新
2019 +0.4(平年並) +0.1(平年並) -0.2(低い) 0.0(平年並) 梅雨前線の北上が遅れ多くの地域で梅雨明け遅れる、西日本を中心にたびたび大雨、沖縄・奄美では多雨寡照
2020 +0.8(高い) +0.7(高い) +0.4(高い) +0.6(かなり高い) 令和2年7月豪雨、全国的に高温・多雨、国内最高気温記録(1位タイ)
2021 +1.4(かなり高い) +0.4(高い) +0.1(平年並) 0.0(平年並) 北日本で顕著な高温・少雨・多照、東日本太平洋側と西日本で記録的な大雨
2022 +0.9(高い) +0.9(かなり高い) +0.9(かなり高い) +0.6(かなり高い) 東・西日本と沖縄・奄美で顕著な高温、北・東日本で多雨、西日本で少雨多照
2023 +3.0(かなり高い) +1.7(かなり高い) +0.9(かなり高い) +0.1(平年並) 北・東・西日本で記録的な高温、北日本の記録的な高温には周辺海域での海水温の顕著な高温も影響

参考

確率予報の解説(ここでは確率予報を次のような言葉で解説しています)
出現確率(低い(少ない):平年並:高い(多い)) 解説
高い(多い)確率が50%以上 高い(多い)見込み
(20:40:40) 平年並か高い(多い)見込み
平年並の確率が50%以上 平年並の見込み
(40:30:30) (30:40:30) (30:30:40) ほぼ平年並の見込み
(40:40:20) 平年並か低い(少ない)見込み
低い(少ない)確率が50%以上 低い(少ない)見込み

 

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