大阪・関西万博のロゴマークが決定
2025年日本国際博覧会協会は2020年8月25日、大阪市内で万博のロゴマークの最終選考結果を発表した。
グラフィックデザイナーらで構成するTEAM INARI(チーム イナリ)が製作した、赤い球体が鎖のようにつながり、ところどこに青い目のようなデザイン。
協会は、昨年11月から12月にロゴマークを公募し、全国から集まった5894作品の中から、今月3日に最終候補5作品が選ばれ、それについて寄せられた市民の意見を参考に、建築家の安藤忠雄氏が座長を務める選考委員会が決めた。当初は今春の発表を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、延期していた。
ロゴマークは、セル(細胞)をコンセプトとし、いのちの輝きを表現したもの。
正式名称と略称が決定
経済産業省は2019年1月24日、2025年に大阪での開催が決まった万博の正式名称を「2025年日本国際博覧会」とすると発表した。
略称は大阪だけでなく、関西全体の魅力を訴える狙いから「大阪・関西万博」とする。
経産省は25日、テーマや会場計画などの具体化に向け、「大阪・関西万博具体化検討会」を開催し、万博に向けた準備に本格的に着手する。経済界や大学教授など有識者から意見を聞き、年内のとりまとめを目指す。
検討会には松井一郎大阪府知事や吉村洋文大阪市長も参加する。
30日には万博の運営主体となる官民組織「2025年日本国際博覧会協会」が設立される。
2025年国際博覧会開催国に日本
2025年国際博覧会(万国博覧会)の開催国を決める博覧会国際事務局(BIE)総会が11月23日、パリで開かれ、日本時間の24日未明に行われた加盟各国の投票で日本・大阪が選ばれた。
大規模な万博としては、21世紀最初の国際博覧会(EXPO)となった、2005年日本国際博覧会「愛・地球博」以来。
大阪では1970年以来55年ぶりの開催となる。
過去の万博の開催実績や運営能力の高さなどが評価され、3カ国による争いを制した。
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立候補はロシアとアゼルバイジャン そして日本
立候補したのは日本のほか、ロシア(エカテリンブルク)、アゼルバイジャン(バクー)の3か国。
BIEに加盟する170カ国のうち、分担金を支払った156カ国が無記名で投票を行った。
日本は1回目の投票で85票を集めて1位通過、ロシアとの決選投票で過半数の92票を獲得し、決した。
経済効果2兆円
政府は2025年大阪万博の経済効果を、全国で約2兆円と試算。
2020年の東京五輪・パラリンピック後の日本の景気浮揚策に位置付け、政府を始め、経済界も大きな期待を寄せている。
大阪府と大阪市は、この万博に合わせて、会場となる大阪湾の「人工島・夢洲(ゆめしま)」で、カジノを含む統合型リゾート(IR)の開業も目指しており、今後、地下鉄の延伸や当該湾岸エリアの再開発などインフラ整備が大きく加速する。
EXPO2025 大阪万博会場フライスルーイメージ
いのち輝く未来社会のデザイン
2025年大阪万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。
人工知能(AI)、仮想現実(VR)などを体験可能な「最先端技術の実験場」にするコンセプトを掲げている。
参加150カ国・期間185日・来場予想2800万人
2025大阪万博では、150カ国の参加を想定しており、開催期間である5月3日~11月3日の185日間で国内外から約2800万人の来場を予想している。
会場建設費用は1250億円
会場建設費の約1250億円は、国、大阪府と大阪市、経済界の3者が、3分の1ずつ負担するとしている。
今後、経済界(民間)からの資金の確保や宿泊施設などの関連事業にどの程度の投資が行われるかも注目される。
2017年から続く誘致活動
日本は25年万博の誘致に当たり、経団連の榊原定征名誉会長が誘致委員会会長に就任。
17年4月に日本・大阪の万国博覧会開催をBIEに立候補を届け出て以降、政府、府・市、関西経済界を含めたオールジャパン体制で誘致活動に取り組んできた。
この間、100カ国以上の政府関係者に直接支援を求め、地理的に近いアジアや日系人コミュニティーがある中南米などの票を手堅くまとめ、さらに、大票田のアフリカや欧州各国からも一定の支持を得られたことが誘致に貢献した。
ライバルとなったロシアとアゼルバイジャンの2カ国は、いずれも「初開催」であることを売り込みの材料としていた。
2020年万博の誘致に敗れたロシアはプーチン大統領が先頭に立ち、2014年冬季五輪や2018年サッカーワールドカップ(W杯)など国際イベントの実績を強調していた。
イスラム教国のアゼルバイジャンは宗教、文化面で関係の深い中東諸国などを中心に支持を広げたが、結果的に敗れた。