地震 電力

緊急停止の北電苫東厚真火力発電所1号機 9月18日にも再稼働へ

苫東厚真火力発電所

 

北海道電力 苫東厚真1号機の再稼働延期を発表

北海道電力は9月18日、同日中にも運転を再開させるとしていた苫東厚真火力発電所1号機について、ボイラー内の水に溶け込んだマグネシウムやシリカなど、ボイラー・タービンのトラブルや損傷を引き起こす可能性のある物質を取り除く作業が想定よりも遅れているとして、再稼働を延期させると発表した。

北海道電力によると、「安定的な定格運転に移行できる」には、早くとも、9月19日午前9時以降になる見込み。

 

 本日午前に行いました当社・副社長会見において、苫東厚真発電 所 1 号機について、「問題がなく順調に進めば、今日にも安定的な定 格運転に移行できると考えている」旨、申し上げておりましたが、 本日 19 時時点における試運転工程の経過状況からして、 本日中の定格運転への移行は難しくなりました。

 ボイラー内において、蒸気を作る水の水質改善(※)に想定より 時間を要しているためであり、設備のトラブルによるものではありません。

 試運転自体は、順調に出力を上げており、引き続き、慎重に慎重 を重ねて、各機器の健全性を確認してまいります。

 今後、「安定的な定格運転に移行できた」ことを皆さまにお知らせ できるのは、早くとも明日の朝9時以降となる見込みです。

 安定的な定格運転に移行できた際には、あらためてお知らせしま す。

 

※一般的に、ボイラーに使用する水の中には、マグネシウムやシリカなどボイ ラー・タービンの障害の原因となる成分が溶け込んでいます。これらを取り 除くために、水質改善(水の入れ替え、ろ過など)を行う必要があります。

(北海道電力:9月18日発表)

 

 

苫東厚真火力発電所 1号機を9月18日にも再稼働へ

北海道電力は9月17日、北海道胆振東部地震で緊急停止、その後、ボイラー管2本が損傷し復旧作業を行っていた苫東厚真火力発電所1号機について、早ければ18日も再起動できる見込みであることを発表した。

9月16日までに、損傷した配管の交換と安全性を確認するための水圧試験を実施、ボイラーの健全性を確認したとしている。

 

 

苫東厚真火力発電所1号機

定格出力:35万kW

使用燃料:石炭

ボイラー:旧バブコック日立 (現在名:三菱日立パワーシステムズ)

タービン:東芝営業運転開始:1980年(昭和55年)10月

 

 

北海道電力のプレスリリース

苫東厚真発電所1号機の復旧見通しについて(第2報)

当社は、9 月 6 日に発生した北海道胆振東部地震により緊急停止した苫東厚真発電所につ いて、被害状況の点検を進めております。

今般、発電設備の被害状況が確認できた箇所について、設備の状況と復旧時期の見通し を取りまとめましたので、お知らせいたします。

 

主な損傷状況・補修予定

復旧見通し

1 号機

・ボイラー管 2 本損傷
・9 月 16 日の週に損傷管の取替ならびにその

 後の健全性を確認する水圧試験を実施予定

9 月末以降

2 号機

・ボイラー管 11 本の損傷
・9 月 16 日の週に損傷管の取替ならびにその

 後の健全性を確認する水圧試験を実施予定

10 月中旬以降

4 号機

・ボイラーは 9 月 10 日から内部点検を開始 ・9 月 16 日の週にタービンの冷却が終わり次

第、点検を実施予定

11 月以降

(2018 年 9 月 11 日 お知らせ済み)

苫東厚真発電所においては、引き続き、点検および復旧作業を進めていると ころです。

1 号機については、ボイラーの損傷管の取替を行い、9 月 15 日から実施した 水圧試験でボイラーの健全性を確認いたしました。本日以降、段階的に発電出 力を上げながら試運転を行い、各機器の健全性に問題がなければ、18 日~19 日 に復旧する予定です。

2 号機および 4 号機につきましては、引き続き、早期復旧を目指してまいりま す。

皆さまにおかれましては、節電タイム(平日 8 時 30 分から 20 時 30 分)にお いて、引き続き、「需要減1割の確保」に向けた「できる限りの節電」にご理 解・ご協力をお願いいたします。

苫東厚真発電所 1 号機が復旧した後の節電のお願いにつきましては、復旧し たタイミングで、あらためてお知らせいたします。

以上

 

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